駆け引き×スクープ2~雪月鬼~





「遥君、しっかりしてるね。」




栗塚さんが
もう何杯目かわからないお酒を呑んだ。




「あー‥ほら、親がアレだし」




私は片手で一升瓶、もう片手で神田の頭を殴るしぃを指さす。




「うん。見事な反面教師だね」




事実なだけにフォローができない。




「ぁはははは♪つきよちゃーん♪♪」



「へ」




抱きっ




「な……!き、桐谷君!?」




桐谷君に抱きしめられた。




いぃ!?




栗塚さんは少し驚いたのか目を見開いていたが




「桐谷、離れろ」




と、桐谷君を剥がしてくれた。




よかった……




「ちょぉっとーーっ!?ウチのつきよに何してんのー‥よ!!」




ヒュルルルル……




「「は?」」




私と栗塚さんの声が重なる。




だって、




酔ったしぃが、




私達に一升瓶を投げつけてきたーーーっ!!!!!




「NOOOO---!!!」



「………っ!」




栗塚が私を引き寄せた。




ーガシッ




やった!!




栗塚さんが一升瓶をキャッチした。




「よかっ……」




ージョボボボボボ……




「ギャァァーーッッ!!!」




キャッチした。




だがしかし、




ビンを逆さまにキャッチしてた。




と、いうことは、




ージョボボボボ……




「「…………」」




冷たい。




上の方でキャッチしてたため、




私も栗塚さんもびしょ濡れになった。









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