white and bluck

クラスの中心

「笹木先輩、これもらってください!」
今、私は屋上で可愛い後輩と二人きり。

笹木蜜都(ササキミツ)。
それが私の名前。



「この前のお礼したかったんですけど、なかなか…」
恥ずかしそうに頬を赤らめる後輩。
こういう子嫌いじゃない。
いや、むしろ好き。


「そんなの気にしなくていいのに」
ありがとうと素直に可愛くラッピングされたモノを受け取る。
ちなみに今日は2月14日だったりする。



「先輩のこと、その…」

目が泳ぎ、落ち着きがなくなる後輩。
もしかしてこれって告白されるパターン?
ちょっとした期待。



「やっぱ何にもないっす!」
頭をガシガシと掻いて笑う顔に妙に心が和んだ。
この子きっと良い子なんだろうな。

淡い期待は消えたがこの後輩に少し興味が湧いた。



「名前なんていうの?」

「蓮志(レンジ)です」



この後輩、蓮志を通してはなに会うことになるなんて、この時の私は知るはずもなかった。
ましてや、あの群れから離れることになるなんて知らなかった。
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