奇跡の花がここに咲く

「な・・・何で・・・」
そう言いかけたとき、突然、拓馬が鬼の形相で俺を睨みつけた。

「お前のせいだろうが!!」

いきなり、拓馬の拳が俺の額に直撃した。

「お前が・・・夏休み中にふった女子いただろ。」
記憶を辿ってみる。
夏休み・・・・
ツツジが好きになって1週間後・・・
三つ編みの女に告白された・・・
そして・・・断った・・・

「あ・・・」
「やっぱ覚えがあるんだろ。」
ここで、何となく展開が読めた。

拓馬はその女が好きで、ふった俺に対して恨みを持っている・・・。

「だから、必死に色々と調べてたんだぜ?お前がアイツに会えないように・・・」

急に、俺の中から怒りが湧いてきた。

「てめっ・・・」
胸ぐらを掴もうとしたときだった。

ガツンッ!
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