ごめんね、先生。


「せーんせっ!」


「うわっ鹿島か」


後ろから脅かすように背中を叩く。
反応の、全てが愛しい。


「うわって(笑)」


「うっさいわ!」


先生は2年から数学を教えてもらってる。


『あー、大高です。趣味は…』


あの時から、好きだったんだと思う。


「先生。がちで数列わかんない。」


「あー。鹿島は1年ん時から数Aとか苦手っつってたもんな。」


「なんで知ってんの??」


私の苦手なものを知っていて、少し嬉しいとか思ってしまう。

「前の担当に聞いた。確率とかだめだろ??」


「む、うん…」


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