君に聴かせたい
「ちょっといいか」
拓海の声に3人の視線が集まる。
「デビューの件だけど、色々整理してみたんだ。
明らかに胡散臭いものを除いて3つのレーベルを候補にした。
他に今日増えるとこもあると思う。
そこから俺たちの条件を受け入れてくれるところを探す」
「条件??」
俺の問いかけに由里が代わりに答える。
「そう。例えば詞も曲もアレンジも基本自分たちでやるとかね」
「なるほど」
「あとは方向性とか創作に関することに口を挟まないとか」