君に聴かせたい
それまで黙っていた静さんが口を開いた。





「有名プロデューサーを立てれば売れる可能性は格段にあがる。

ただその分バンド自体を過小評価されるのも事実だと思う」




「それはあたしらの主義に反しない?

売れるのが最優先じゃない」




由里の答えに拓海も大きくうなづく。




即座に俺は言った。





「なら残りの2つじゃねえか?」





「残りの2つはほぼ同条件だな。

すべて俺たちに任せると言ってる」

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