君に聴かせたい

「おい涼太、時間」



わずかな音の切れ間に紛れ込んだ声に驚き、振り返った。



立っていたのは拓海と由里だった。




「悪りい、全然気づかなかった」



慌てて片付け始める。




「別に焦らなくていいよ。それより何か弾いてよ」
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