君に聴かせたい
唯一マイペースを貫いてるのは由里だけ。



どんなことでも今までどおり楽しそうにこなしている。



「おまえなんか余裕あるな」



「あるわけないじゃん。これでも必死だよ」



「まったくそうは見えねえけど」



「う~ん、正確に言うと忙しいことを楽しむように心がけてる感じかな」



「思い込むってことか?」



「そうそう。ほんとはデビュー曲の詞とか結構テンパってる」



「でもすげーよ」



「涼太に褒められるとなんか説得力あるな」



「.....」





結局、由里の方が1枚も2枚も上手ってことだ。

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