君に聴かせたい
結局それが気がかりで盛り上がれなかったってことか。




こいつらも人がいいっていうか何て言うか、まったく。




空いている由里の隣の席に滑り込む。




みんな固唾を飲んで言葉を待っている。




「龍也にライズを解散されちまったよ。

俺が作ったバンドなのによ」




「えっ?それって...」




「俺の手なんか借りなくてもプロになってやるってよ」

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