君に聴かせたい
アルビレオに着くといつものように静さんが出てきた。



「あれ?拓海たちは?」



「まだ来てないな」



静さんは丸めて握りしめているバイト誌に目をやった。



「バイト探してるのか?」



「うん、さすがにやばいから」



ベースケースを壁に立てかけながら答える。
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