君に聴かせたい
「それから...コンテスト終了後に誘いが来てるレーベルからの話を1回整理しようと思ってる」
由里と修平の顔がほころんだ。
「それってついに...」
由里は高揚する気持ちを抑えるように言った。
ついに??
まさか...
「ああ。涼太が加入して理想のシネマが完成したと思う。
やっと駒が揃ったって感じだろ?
打って出るなら今だ」
メジャーデビュー...
周りがハイタッチで喜びを表している横で俺は何故か震えを感じた。