君に聴かせたい

「前にも言ったけど恭司のベースもやり方も許せなかったの。

コンテストで優勝させてもらったりもしたけど、これはほんとのシネマじゃないってずっと思ってた。

絶対にもっとハマるベースサウンドを持ってる人がいるって信じてた」





ふと歩くのを止めた。





つられるように俺も歩みを止め由里の方に向き直る。






「ねえ、去年のコンテスト覚えてる?」

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