君に聴かせたい
見慣れた地下への階段を降り、ステッカーだらけの扉を開ける。



「よおっ涼太。今日は随分早えな。サボリか?」



眠そうに目を擦りながら静さんは出てきた。



「C室空いてる?」




質問に答えずにそう聞き返すと、静さんは肩をすぼめた。

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