君に聴かせたい

「今日さ、時間ないかな?」



「悪りい、バイトなんだ。

そういえば前もそんなこと言ってたよな?」




一瞬下を向いたかと思ったらすぐ笑顔になった。



「そっか。それじゃまたでいいや」



「なんかあったのか?」



「ううん。今度で大丈夫」




首をかしげる俺を尻目に駆け去っていった。

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