恋ごころ*中学生恋愛*

なんか、ドキドキする。

「ちょっと来い。」

そういって、建物の陰に連れ込まれる。

壁に押さえられて、逃げられない。

「…なんです、か…」

前にもこんなことはあった。

だけど、それよりドキドキする。

目の前に、佐野先輩の顔。

キス、できそうな距離。

「お前、俺のこと好きだろ。」

「なっ…」

「俺は心が読めるからな。」

ニヤッと笑った先輩に

不覚にもドキドキした。

「佐野先輩は、私のこと好きですか…??」

そうきくと、黙る先輩。

「一番、欲しい女だよ。」

「…私は先輩が必要です。」

「遠回しだな。」

「先輩こそ。」

お互いに素直じゃない。
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