君を想うと~Special event~
な、なんだ、コレは。
目の前に広がっているのはいつもの俺の部屋。
白いソファーにワインラック。
マンション、アリストコート901号室。
桐谷慎のお部屋。
間違いない。
家具も間取りも、間違いない。
なのに…。
「仁(ジン)、ありがとう。パパを起こしてくれて。」
「全~然っ!!母さんのお願いならいくらでも聞くよ。」
「いいな~。美織もパパ起こしたかった~。」
「だぁめ。美織(ミオリ)はご飯がまだ残ってるでしょ?ちゃんと全部食べなきゃダメなのよ?」
「ぶー。ママのケチー。」
目の前に広がっているのは謎の家族団らんだった。