黒猫 - 迷子の不良黒猫ちゃん - 【完】
7章:過去の黒猫ちゃん
「昔話?」
『うんー…。
ーー…むかし、むかし、あるところに独りぼっちの子供がいました。』
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ーーーいつも、独りだった。
『………はぁ。』
小学三年生で、ため息がクセだった。
その頃はもう大学を卒業していて、
先生や周りの大人はムダに優しい。
でも同年代の子供からは
「鈴ちゃんズルい。」
「いっつもアイツだけいい目をみてるよね。」
なんて言われてた。
でも、慣れてた。
大学でも浮いてたから。