黒猫 - 迷子の不良黒猫ちゃん - 【完】
『ねぇ麗。』
「ん?」
『なんで満月の夜にしか喧嘩しないの?』
そう
私達は満月の夜にしか喧嘩しなかった。
「ロマンチックじゃん!」
『……。そんだけ?』
「そんだけ!」
麗は、発想が単純。
でも、真っ直ぐで純粋。
一緒にいて、楽しかった。
そんなある日ーー…。
『麗、もう一度。』
「か、彼氏ができました……。」
麗は真っ赤になって俯きながらそう言った。