黒猫 - 迷子の不良黒猫ちゃん - 【完】
私は鼓動が速くなった心臓を落ち着かせるために、大きく息を吸って吐いた。
そして、夢で見たことを思い出した。
………麗、泣いていた。
私の、せいで。
私が、龍たちと仲良くしたから。
約束を、破ったから。
夢だ。といえばそれで終わる。
けど、
あまりに悲痛だった。
『近づき過ぎた……かな。』
新月の夜ーー…
誓ったんだ。ひとりで生きていく、と。
でも、私は龍たちと居て
いつの間にか、龍たちと居るのが心地よくなっていた。