黒猫 - 迷子の不良黒猫ちゃん - 【完】
頭が、鉄パイプを振り上げる。
ーー…ここまで、か……。
私は目を閉じて衝撃に備える。
しかし、衝撃は何時までもこなくて
「ーーっ!?グハァッ!」
頭の叫び声と
風を、一瞬感じた気がした。
目を開けると、そこには倒れた頭と……
『龍……。』
輝く金髪の、龍がいた。
「よぉ鈴。捜したぜ。」
手間かけさせやがって……と、龍は薄く笑う。
そして龍は、残りの奴らを倒しだした。
風のように、姿が見えないほど速く………一撃できめる強さ。
ーー…あぁ、そうだった。
〈狼-ロウ-〉総長の、またの名は……[風狼]。
私は龍と初めて会ったときのことを思い出す。
『あの時と……逆だね。』
強くなったんだね。