黒猫 - 迷子の不良黒猫ちゃん - 【完】
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しばらくして、私は泣き止んだ。
『………ん、ありがとう龍。もう良いよ。』
「………。」
しかし、龍は私を抱きしめたまま離してくれない。
ためしに腕に力を入れ、体をはなそうとしてみたが無理だった。
さすがに、やめてほしい。
だって、周りは二百もの不良の屍があるし。
こんなところで抱き合うとか……ねぇ?
『あの……龍?』
「もう、良いだろ?」
なにが?
話の脈絡が分かんない。
『なにが良いの?』
「いい加減、俺の女になれよ。俺はもう随分待った。」
あぁ、そのことか。と、妙に納得した。
確かに、随分待ってもらった。
私も、想いを伝えたい。