黒猫 - 迷子の不良黒猫ちゃん - 【完】
………しかし。
「まぁ、鈴も俺のこと好きだろ?
そうじゃなくても、もうお前は俺のモノだ。」
『………はい?』
何を言ってるんだ、この俺様は。と、思った。
今は密着しすぎて顔が見えないけど、きっと自信満々な笑みを浮かべているんだろうな。
まあ、そんな俺様で、自信満々な龍に
『うん。好きだよ、龍。』
惚れてしまったんだからしようがない。
私がそう言うと、抱きしめる腕の力を強くする龍。
「……知ってる。」
『こんの自信満々俺様野郎め。少しは喜んだり照れたりしなよ。』
「このくらいで照れたりしねえよ。」
でも、そう言っていた龍の耳が少し赤く染まっていたのは、知らないフリをしよう。