黒猫 - 迷子の不良黒猫ちゃん - 【完】
とりあえず
人命救助?したほうがいいよね。うん。
『ソイツはもう帰らせたら?』
「あぁ、いいぜ。………おい。ソイツを追い出せ。」
あらまあ意外とアッサリ。
命令された奴らが
黒髪の青年をムリヤリ立たせ、背中をおす。
青年は出口付近まで行って
こちらを振り返った。
私を、心配そうに見ている。
私はフッと微笑んだ。
大丈夫、という意味を込めて。
確かに見た目は頼りないよね。自覚はある。
だけど、
腕っぷしは強いつもりだよ?
すると、青年は
おずおずと出て行った。
「じゃあ、始めようか。」
[毒牙]総長が私を見た。
私は笑みを深くする。
さて、と。
『制裁の始まり、だね。』