黒猫 - 迷子の不良黒猫ちゃん - 【完】
1つにくくった黒髪が月明かりで輝く。
[毒牙]総長は
ただ、魅入っていた。
気づくと、下っ端はみんなやられ
立っているのは鈴と[毒牙]総長のみとなった。
―――あと一人、かな?
疲れた。
『どうするの?まだやる?』
返り血1つついてない鈴が言う。
[毒牙]総長は首をフルフルと横に振った。
自分とは格が違う―――……。
見せつけられたようで悲しくて、悔しくて
でも憧れた。
俺には適わない相手だ、と[毒牙]総長は判断した。
鈴はホッとした。
やー、楽勝みたいに見せたけど、殴りすぎて手が痛いんだよね。
しかも今夜は筋肉痛になりそう。