黒猫 - 迷子の不良黒猫ちゃん - 【完】
とりあえず
煮干しをあげてみる。
「ニャー…ニャーニャー…ニャー。」
「ニー…ニャー。」
マタタビから煮干しに興味を移した猫達。
今のうち!と思って、マタタビと上靴を出し、マタタビは校舎外にポイ捨てした。
そして、その場からそっと離れようとすると
「!ニャー。」
「ミャーミャー。」
ニ匹の子猫が
よじよじと私の頭に登ってきた。
『………。』
なつかれた?
どうすれば良いんだろう?この猫。
『…とりあえず教室に行こう。』
そう思い、
ふと振り返ると
「……ミー。」
『………。』
一匹の黒い子猫が
私を見つめていた。
なんだ皆して。
私、マタタビの香りでもついちゃったかな。