黒猫 - 迷子の不良黒猫ちゃん - 【完】
『……』
「……ミー」
暫く見つめあい(あれ、でも猫にとって見つめあうのって威嚇行為だっけ?)
『おいで。』
私がそう言って手を差し出すと
「ミーミー」
腕を登って、肩に乗った。
『んじゃ、行きますか。』
他の猫は
たぶん帰るだろう。
てか帰れ、頼むから。
私に対する嫌がらせじゃあ収まらなくなるから。
多分、不良にも猫アレルギーの1人や2人はいるから。
それにしても
なんか、視線が痛いような……気のせい?
――――ガラッ
教室のドアを開けると
「「………。」」
『………?』
殺気まじりの視線。
カラフルヘッド君たちが、じぃーっと私を睨んでいる。
私、何かした?
え、まさかみんな猫アレルギーとか、そんな偶然ですか。
それならごめん。
三匹も連れてきたよ、ごめん。