黒猫 - 迷子の不良黒猫ちゃん - 【完】
「とにかく!俺はお前なんて認めない!」
ビシィッ、と人差し指で指差された。
『認めてもらおうなんて思ってないよ。』
私が言うと
「うるせー!地味男が粋がってんじゃねーよ!」
「そうだそうだ!」
猫好きの後ろの奴らが騒ぎだした。
………イラッ。
耳障りな声の不協和音っていうか……地味で悪かったね。
「〈狼-ロウ-〉の皆様に構われてるから調子に乗ってんじゃねーの?」
「チービー!」
イラッ。
うるさい。
好きでこんな格好してるんじゃないし、チビなのはしょうがないじゃんか!
その長い足をもぎ取ってやろうか!?
だいたい調子に乗ってないし。
そんなのに乗るくらいならサーカスの玉乗りでもするし。