黒猫 - 迷子の不良黒猫ちゃん - 【完】
「え?俺のせいっすか?」
『下駄箱、マタタビ詰めたの、キミでしょ?』
私がそう言うと
あ…、みたいな顔をする猫好き。
………忘れてたのか。
「まあっ…それは……っその……。あ!猫の名前、なんですか?」
『見事に話、そらしたね。』
不自然なそらし方だったけど。
めっちゃ不自然だったけど。
それにしても、名前………かぁ。
考えてなかったよ。
私は肩に乗ってる黒猫を見る。
クロ、とかじゃ駄目だよね。
まんまだし。
じゃあ………
『レイ。あなたの名前、レイだから。』
私がそう言うと
「ミー。ミー。」
返事をするかのように、レイが鳴いた。