黒猫 - 迷子の不良黒猫ちゃん - 【完】
『まあ、そっか。上級生……ね。』
「そうっすね。……それより九条さん。なんでまた顔を隠してるんすか?」
ポチが私の顔をマジマジと見ながら言った。
『いいじゃん。……ミギャッ!』
いきなり
私の身体が宙に浮いた。
そのまま肩に担がれる。
私を担いだ人は
「話の途中にわりぃな。チビ猫、借りていくぞ。」
「はっ、はい!神谷さん!」
龍、だった。
「屋上行くぞ。チビ猫。」
『だから、猫じゃないって。』
龍は私を担いだまま屋上へと足を運んだ。