黒猫 - 迷子の不良黒猫ちゃん - 【完】
『2人っきりで話したいこと、って?』
恐る恐る聞くと
「お前、……[黒猫]、だろ?」
『は?』
つい即答で聞き返してしまった。
だって……え?
なんでバレてんの?
龍の前で変装はとらなかった。
一人称は"俺"にしていた。
なのに………。
すると、龍は
呆気にとられて仰向けに倒れたままの私に跨って
――…サラッ
「ほら、やっぱりな。」
私の前髪を横にずらした。
『な、…なんで……なんで分かったの?』
「ん?昨日、お前が体育館裏で喧嘩してんのを見たんだよ。素顔晒してたしな。」
あ、
ポチに呼び出された時か。
龍、見てたんだ……。