黒猫 - 迷子の不良黒猫ちゃん - 【完】
「まあ、そういうことだ。」
そう言って龍は
私に跨ったまま顔を近づけてくる。
って、………ん?
ちょっと待ってよ。
今の私は、
龍に放り出されて仰向けに倒れてて、
龍は倒れたままの私に跨って、顔を近づけきている。
つまり押し倒されている状態。
あれ?
コレってヤバくない?
『ちょ……ちょっと龍。ストップ、近い近い。』
慌ててそう言っても
龍は顔を近づけてきて、鼻と鼻がくっつきそうな距離になってようやく止まった。
龍の金髪が私の顔にかかって、くすぐったい。
そして龍は口を開いて
「なあ鈴。俺の女になれよ。」
甘くかすれた声で
私の耳元で囁いた。