NON STOP LOVE
4、滅びゆく世界を救おう
naoya's story
「兄貴」
「あ?」
「俺・・・あいつと結婚する」
ついに、この日がきた。
いつかくることは知ってた。
俺の弟は俺たちの幼なじみと結婚する。
俺も弟の直紀もずっと好きだった。
だけど、アイツは直紀を選んだ。
仕方ないと思ったし、
幸せになって欲しいとも思った。
だけど、実際に聞くともうどうにも出来ない感情が襲ってくる。
なにも言わず、
家をでて昔いつも三人で遊んでた公園に行く。
誰もいないベンチに横になると、深いため息を落とす。
冬だからでる白い吐息をかき消すと目の前に人影が現れた。
「ねぇ、辛いなら私と恋しない?」
変な誘い。
だけど、彼女の顔は俺と同じく淋しそうで。
白い肌に手を滑らせると、
辛そうに優しく微笑んで、涙を流した。
それにつられて、俺も涙を流した。
夜の公園で、見ず知らずの2人が抱き合い涙を流す。
不思議な出逢いだけど、前に進めるとおもった。
この子と一緒なら。
滅びゆく世界を救おう。
(新しい希望を手に入れたから)