途方もない恋
卓哉、間違ってたよ
逃げてたのは私だった
卓哉の気持ちを知るのが怖くて、また私は逃げた
「タキちゃんっ、逃げないって約束したよ」
彼の強い声が私の心の弱い部分を刺激する
逃げちゃダメだって分かってるけど受け入れることを恐れた
「でも・・・っ、卓哉ぁ。嫌だよ」
いつかはこうなることを知っていたのに、その事実から目を背けていた
ほかの誰かのものにならないで、と心で強く叫んだ
その声で名前を呼んで欲しくなかった
欲しくてたまらなくなった時、どうすればいいかなんて分からないよ