途方もない恋
「なんで?タキちゃん・・・」
寂しそうな顔をしないで、抱きしめたくなるから
悲しそうに私を見つめないで
心で叫ぶ、恋しくてたまらないと
行き場の無い想いを受け止めて欲しいと
苦しそうな顔でそっかと笑って目を逸らす卓哉
そんな顔をもう見ることなんて出来なかった
だって卓哉を傷つけたのは私
せっかく、せっかく卓哉が私に伝えてくれようとしてくれたのに
また私は事実から目を背けた
辛い世界を知るくらいなら、知る前の幸せな日々にいたい
そうやって私はまた、卓哉と向き合うことを恐れた