君のとなり。
「今日散々みんな噂してただろ?だから、大丈夫かなって思って探してた…君のこと」
「………」
『大丈夫かなって』
………何、それ。
噂されてたわたしが気になった?噂されてたわたしを見たかったわけ?
「…春太くん、わたしそういうの嫌い」
「え?」
ボソッと呟くと聞こえなかったのか春太くんは首を傾げた。
その態度に腹が立ち、わたしは春太くんを見上げ、睨み付けた。
「…噂されてたわたしが気になったんでしょ?わざわざ遠い教室からわたしを見に来る連中見たいに。哀れんだ目で見てたんでしょ?」
「山下さん、落ち着いて「噂されたわたしを見てどう思う?『可哀想だな』って思うんでしょ「山下さん!」
がしっと強い力で肩を掴まれた。春太くんを睨むと、彼は
「泣いてる」
とわたしの目元の涙を指で拭った。