君のとなり。
「そんな同情なんかで近づいたわけじゃない」
春太くんの強くて真っ直ぐな視線を見ていられず、視線を逸らした。
「……ずっと祐斗、『俺の悠花はな』って言って君のこと褒めまくってた。君のたくさん良いところ聞かされてて、俺は君がどんな人か気になってた。」
「………」
「……でも『悠花は心が弱いから、俺の支えが必要なんだよ』って君の弱点を話したことがあった」
「………」
「心の支えがいなくなった君のことが心配で、放課後探しまくったんだ」
「……そっか」
『大丈夫かなっ』て、わたしを哀れんだ目で見ていたんじゃなくて、祐斗がいなくなって心の支えがなくなったわたしを気遣ってくれていたんだね。
「……ごめんなさい、勝手なこと言い過ぎた」
下唇を噛み、涙が出そうになるのを堪える。
「…そう思われて、当たり前だよな。俺こそ、ごめん」
肩を掴んでいた手を離し、春太くんは頭を撫でてくれた。