君のとなり。
▼ 第二章
「橋本くん格好いい!」
「えーっ、杉本くんの方が!」
昼休みに教室の窓からサッカーをしている男子を眺めるのがわたしの周りの友だち3人の日課。
そんな友だちに付き合い、空を眺めているわたし。
「悠花は誰が格好いいと思う?」
友だちの1人の奏(カナデ)がわたしに笑顔を向けてきた。
「………え?わたし?」
「そっ!」
誰が一番格好いい、か……
ぼーっと校庭を見つめる。目が悪いのでみんな同じにしか見えない。
「ごめん、目悪くて見えないや」
あはは、とごまかすとなんだよもう!と奏も笑った。
「あ、やっと悠花笑った!」
「ホントだっ!」
「……え?」
さっきまで校庭を見てキャーキャー騒いでいた朱香(シュウカ)とさくらがこっちを見ていた。