Tiara ─生意気王子のお姫様?─
ふっと、さっきカバンを投げたしげみを見ると。
「‥‥‥‥‥‥な!?」
うちの高校の制服を着ている男子が、そこで寝ていた。
あたしを発見すると、起き上がってこっちを見た。
黒い短髪に。
切れ長い目。
細いけどしっかり筋肉はついていて、いかにも『モテる』って感じ。
「なにあんた。遅刻?もうホームルーム始まってんじゃない?」
低いってわけでもないその声に
はっとした。
「あっ、そうだった!」
「‥‥ふぁーあ。せっかく寝てたのに。」