あの夜のこと覚えてる?
「すいませーん!生ビールくださーい!………あれぇ…?すいませーん!あれぇ?聞こえてないのかなぁ…?」

「バカっ!えりな!ボタン押さないと来るわけないでしょ!」

呼び鈴が店内に鳴り響き、ようやく店員が反応し始めたのが分かった。

「あー!いま由紀バカって言った!わたしのことバカって言ったあぁー!」

「もー!えりな飲みすぎっ!」

「飲んでないもーん。じぇーんじぇん飲んでないもぉーん…」


「はい、ご注文はお決まりですか?」

「ねぇー!なんでさっきから呼んでたのに全然来ないの!あんたそれでも仕事する気あんの?アルバイトだってねぇ、お客さんの前じゃ列記とした店員な「すいません、お会計で。」」

「なんでーー!わたし全然飲んでないんだけど!」

「あんたは飲みすぎ。」

「えー…じゃぁ、あと一杯だけ…」

「これで最後にしなさいよ?」

「はーい…」

「すいません、生一つください。その後お会計で。」

「かしこまりました、失礼致します。」

「ばいばーい!」

「もうっ、えりな!」





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