Soft Luck ―ファンタが街にやってきた―
翌日、丸山主任が興奮して言った。
「美和が後片付け手伝ったの、奇跡だわ。お皿とコップがいくつか割れたけどそんなこと問題じゃない。ねえ、ふぁんた君があの子に魔法でもかけたの?」
「さあ、きっとご両親の愛情に答えたくなったんですよ」
わたしはそう言って笑った。
「楽しかったようですねぇ、そうそう、こっちもホテルの予約取れましたよ」
部屋の隅からスージーが嬉しそうに言った。
―そうだった忘れていた。ふぁんたのヤツ、週末のパーティーはどうする気なんだろう―