Soft Luck ―ファンタが街にやってきた―
「あたしも町内会の慰安旅行とか、協力してもらえるように頼んでみるけど焼け石に水かしらねぇ」
権田ママがスージーの肩を押さえた。
「いいんです。もう諦めてます。でもみんなの気持ちはとっても嬉しかったです」
スージーが、気を取り直したフリをして元気にお礼を言った。
でもすぐ、がっくりと肩を落としションボリして言った。
「新潟支店の話とかもチラッと出てるんだ。秋の異動で話がくるかも」