Soft Luck ―ファンタが街にやってきた―
「とにかく生活するにはバッチりだな」
「うん、生活するにはな」
「今は新幹線で、速いのになると一時間半強で東京新潟間行けるし」
「せわしない東京と違ってストレスも溜まらないしね。のんびりできて天国だよ」
ゆるんだ顔から想像すると、スージーの心はもう新潟に飛んでいるようだった。
「環境いいし奥さんや子供は大喜びするよきっと。アフターファイブは家族で満喫できるよ!」
スージーの顔が突然曇った。