Soft Luck ―ファンタが街にやってきた―





ふぁんたは運転も上手かった。



若い男の子に似合わず決して無駄なスピードを出したりもしない。



わたしは元カレの久志の運転を思い出した。



ドイツ車の性能がいいのを自分のドライブテクニックと勘違いして暴走運転をし、こっちはしょっちゅう冷や汗をかいたものだ。



ふぁんたはちょうどわたしが疲れる頃に、サービスエリアに入ってくれた。



本当に細やかな気遣いを、しかもドンピシャでしてくれた。






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