Soft Luck ―ファンタが街にやってきた―





「嘘だよ。姉さんが独身でいるなら僕は結婚なんかしない。ずっと側にいてあげるよ」


ふぁんたが明るく言った。



「約束するっ?」



「パパと敦子さんのお墓に誓って」



「じゃ、ゆびきり」


わたしは小声ですねて見せた。




わたしたちは指きりをして、その小指をつないだままで歩き始めた。


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