Soft Luck ―ファンタが街にやってきた―





ふぁんたは休憩室に招かれた。


管理人のおばさんに借りてきたという、立派な五段重ねの重箱にはたっぷりとご馳走が詰まっていた。


ふぁんたは紙の皿とコップと割り箸をみんなに配った。



「どうぞ、召し上がってください」


麦茶を入れてきたというポットの蓋を回しながら、ふぁんたはにこにこしてお弁当を勧めた。



「じゃあ・・・遠慮なくっ!!」



みんなはいっせいに箸を取った。



「おっいしーい。言葉の終わりにハートマークが付くくらい!」



「昼間っから、ローストビーフなんて信じられない」



「この海苔巻きのパンダ、いったいどうやって作ったの?」



「サラダも可愛いいっ!まるでお花畑みたい」



「チキンのから揚げ、味付けはどうやったの?」



その他の山盛りのフルーツや焼き菓子も絶賛された。



ふぁんたは嬉しそうにひとつひとつの説明をした。









< 83 / 222 >

この作品をシェア

pagetop