Soft Luck ―ファンタが街にやってきた―
ふぁんたは休憩室に招かれた。
管理人のおばさんに借りてきたという、立派な五段重ねの重箱にはたっぷりとご馳走が詰まっていた。
ふぁんたは紙の皿とコップと割り箸をみんなに配った。
「どうぞ、召し上がってください」
麦茶を入れてきたというポットの蓋を回しながら、ふぁんたはにこにこしてお弁当を勧めた。
「じゃあ・・・遠慮なくっ!!」
みんなはいっせいに箸を取った。
「おっいしーい。言葉の終わりにハートマークが付くくらい!」
「昼間っから、ローストビーフなんて信じられない」
「この海苔巻きのパンダ、いったいどうやって作ったの?」
「サラダも可愛いいっ!まるでお花畑みたい」
「チキンのから揚げ、味付けはどうやったの?」
その他の山盛りのフルーツや焼き菓子も絶賛された。
ふぁんたは嬉しそうにひとつひとつの説明をした。