3ヵ月
「また来てるね。舞ちゃん、人気者じゃん。」
休み時間に絵梨が私の席にやって来た。
「人気になんかなりたくないよ。もう来ないでほしい。」
「舞ちゃんって意外とやるよねぇ。」
「も~、忘れてよ。」
人前に出たがらない私だから恥ずかしくなった。
「ねぇねぇ、それよりさ、榊と付き合ってないんだって?」
「うん。フリしてた。付き合ってると思ってた?」
「思ってた。多分みんなそう思ってたと思うよ。騙されてたわけだ。」
絵梨は私に“やられた~”という感じだった。
「やったね。成功だね。」
絵梨に笑顔でピースした。

いじめも終わり、榊とのフリも終りだ。最後の帰り道を二人で帰っていた。
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