君の音色
「未亜!クラス表見に行こっ?」
愛理奈が上目づかいで言う。
私より身長が小さいから、どうしても上目づかいになってしまう。
本ッ当に可愛すぎる!
「うん。愛理奈じゃ、見えないもんね?」
わざと意地悪く言ってみる。
「もぉぉう!!」
目に涙をためてウルウルさせている。
さすがにいじめすぎたかな?
「ごめん!ごめん!嘘っ!愛理奈が可愛すぎたからツイツイいじめすぎちゃった!」
そう言うと、愛理奈はキョトンとした顔になった。
「未亜って絶対、目おかしいよね?」
まったく、可愛いくせに無自覚なんだよねぇ…
「さっ!行こう?遅れちゃうよ?」
そう言って、愛理奈に手を差し出すと、嬉しそうに腕に抱きついてきた。