想い
「お母さん、私の名前。わかる?」




「なに言ってるの?美咲でしょ?」





お母さんは笑顔でそう言う。





「違う。違うよ、お母さん。私は“美咲”じゃない。“恋嘩”だよ。“美咲”は死んだんだよ。私は双子の妹の恋嘩だよ……」






涙目になりながらもお母さんに訴えた。





「な、何言ってるの?美咲、疲れてるんじゃない??もう寝たら?」






「お母さん!恋嘩って呼んでよ…私の名前、呼んでよ………」
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