あまい檻−キミ、飼育中。−





懐かしい記憶に浸っている時だった。







「ギャーーーー!!」






バスルームから響く男の悲鳴。



私は驚いて、肩を揺らした。





何なの!?何だっていうの!!?



急いでバスルームへ向かった私は、浴室の扉を叩いた。




「ちょっと!?どうしたの!?」







その瞬間、ものスゴい勢いで扉が開いた。










「ゴキ○リーーー!!!!」





身体から上がる湯気、濡れた髪…………全裸の男。



「ヒッ!!?」




半泣き状態の男は、扉を開けた時の勢いのまま私に抱きつく。







「ギャーーーー!!??」


「ゴキ○リ!ゴキ○リ!!」






浴室を指差しながら必死の男。



熱く濡れた身体に、ぎゅうっと抱きしめられている私。





………しかも、男は素っ裸。










私は、気絶するんじゃないか、という程の目眩を感じていた…………。















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