御退散

妖鬼一族

金時:なんなんでごわすか!?そのお札は!?

ツナ:コレは護魔札の一種で封魔札といいまして、鬼の魂を封じ込めるのです。

頼光:鬼は元々、人の恨みや憎しみからできた悪霊が姿を変えたもの。だからその悪霊の魂を封じないと、またすぐ鬼になるんだ。

季武:そうだったんですか

頼光:あれ!?お前しゃべれたの!?

季武:無論でございます

ツナ:まぁまぁ頼光様もそう言わないでそれより蝋人形になってた人たちが元に戻りましたよ

頼光:ま、だいたいこういう話は元に戻るんだよ

ツナ:・・・


ところ変わって、こちらは大江山の頂上にそびえる五層天守の立派な城てある。

が、外からは城は見えない。強力な術で見えなくしているのだ。

ちなみに大江山は丹波国(現在の京都北部から兵庫県の一部)にある。

このお城の一階の大広間では障子が開け放たれ、板張りの廊下の向こうには中庭が広がっている。

この大広間の奥の一段高い畳の上に座すのが、妖鬼一族の総大将酒呑童子である。

一段低い畳でも酒呑童子の側に控えているのが、茨木童子。その前に左右向かい合う形で座っているのが玉藻前と大天狗である

ドドドドドド・・・

板張りの廊下を走る音。茨木童子が瞬時に少し腰をあげる。

廊下を走っつくる者が敵であっても対処できるようにだ
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